執行委員会が連帯強化を要求

http://www.industriall-union.org/executive-committee-calls-for-greater-solidarity

執行委員会が連帯強化を要求

2018年5月2日

4月26~27日にスイス・ジュネーブで開催されたインダストリオール執行委員会において、グローバル・サプライチェーンで労働組合権を擁護して侵害に異議を唱えるために、連帯が必要であることが議論の焦点となった。

執行委員会では、ベラルーシとアルジェリアで政府による弾圧の影響を直接受けている労働組合指導者が報告した。労働者の基本的権利を侵害している企業で、グローバル枠組み協定(GFA)の実施を強化することも要請された。

「GFAを利用して、言行不一致の企業に抗議しなければならない。しかしGFAは成果を保証するものではなく、同時に連帯を表明する必要もある」とイェルク・ホフマン・インダストリオール会長は述べた。

イェルク・ホフマン会長は、トランプ大統領が先ごろ高率の鉄鋼・アルミ関税を課したことを踏まえて、少数者ではなく多くの人々のためになる貿易政策を求めた。

「保護主義は雇用と暮らしを守るための解決策ではない。……私たちは自由貿易を求めているが、それは公正貿易でもあるべきだ。公正貿易を定義し、それを達成する方法も定義する必要がある」

 

低成長率、不安定雇用の増加、デジタル化が組合に影響を与え続けている。インダストリー4.0をめぐる議論は、今日の労働者が明日の仕事に対応できるよう準備させる国家・世界戦略の必要性をクローズアップした。

 

「特に石油・ガス部門と採炭部門で強力なエネルギー移行政策と公正な移行が必要だ」とヴァルター・サンチェス・インダストリオール書記長は述べた。

 

書記長は、インダストリオールが部門の垣根を越えて活動に取り組み、特にインダストリー4.0によって各部門がますます重なり合うようになっているグローバル・サプライチェーンに焦点を当てる必要があると強調した。

 

執行委員会は2本の決議を可決した。ルイス・イナシオ・ルーラ・ダ・シルバ元ブラジル大統領を支持する最初の決議は、彼の釈放を要求する国連前での執行委員会によるデモを受けて採択された。この決議は、ルーラの大統領選立候補を阻止しようとする投獄を否認している。

 

衣料労働者1,134人が死亡した2013年4月24日のバングラデシュでのラナ・プラザ崩落事故5周年の週にあたり、執行委員会は4月28日の国際死傷労働者追悼日を記念して、労働安全衛生に関する2本目の決議を可決した。

 

この決議はインダストリオールに、すべての産業で労働者全員の健康かつ安全な職場を求めるキャンペーンを再確認し、継続するよう求めている。例えば、鉱山における安全に関するILO条約(第176号条約)の批准を求めるキャンペーン、バングラデシュの安全な職場を求めるキャンペーン、アスベスト、サンドブラストおよび職業がんに反対するキャンペーンなどである。

 

執行委員会は、南アフリカの組合が2020年インダストリオール世界大会のホストを務めるという案も承認した。

 

アルジェリアのエネルギー部門加盟組織SNATEGSのラウーフ・メラル会長が執行委員会で発言し、アルジェリアの労働組合員に対する政治的迫害を報告した。メラル会長は一連の捏造された容疑で、合計17カ月の実刑を科せられる可能性がある。

 

ベラルーシ通信・電子産業労組(REP)会長でインダストリオール執行委員のゲナディ・フェディニッチは、出国許可が下りなかったためテレビ会議で参加した。フェディニッチ会長は、ベラルーシ政府がREPを解散させようとしているのは、REPがブルーカラー労働者の間で大きな尊敬を得ているからだと説明した。

 

インダストリオールは先ごろ、REP指導者に対する刑事訴訟の阻止と連帯の表明を目的とするベラルーシ・ミッションを主導した。「共同努力によってのみ、組合員と組織の権利を守ることができる」とフェディニッチ会長は述べた。

 

次の執行委員会は2018年11月29~30日にメキシコシティーで開かれる。