女性の受容がインダストリオール女性委員会の優先課題

2018年11月29日

インダストリオール女性委員会は11月28日にメキシコシティーで会合を開き、労働組合への女性参画を引き続き拡大する強いコミットメントを表明した。

女性委員会は、インダストリオールの規約に定める女性参画40%の目標の達成に向けて、さらに前進することの重要性を強調した。発言者たちは、参画とはただ会合に出席することではなく、女性が真の発言権を得て意思決定に参加することを意味すると力説した。

インダストリオールの部門別活動への女性参画はまだ低すぎ、あまり改善していない。女性委員会は、女性参画が最も低い産業で男女の数の不均衡に取り組む新しい戦略について、一連の勧告を検討・支持した。

この勧告は、インダストリオール関連部門で主導的役割を果たす男女が集まった10月の南アフリカ共和国ケープタウン会合によるものである。

勧告の内容は以下のとおり。

  • それぞれのネットワークと部門が、会合への女性参画を拡大するために独自のルールを設定する。
  • 部門・ネットワークは、女性が職場や組合で直面している問題を分析するための戦略を考案し、それに取り組むためのキャンペーンを立案する
  • GFAを利用して多国籍事業に対し、男性優位の分野で女性の雇用増を要求し、ジェンダー平等の面で実績を上げるよう刺激を与える。

「それぞれの部門とネットワークは、積極的な女性参画を拡大する方法について独自の戦略を策定しなければならない」とモニカ・ベローゾ女性委員会共同議長は述べた。

2018年はインダストリオールのプロジェクトへの女性参画が著しく進展し、多くのプロジェクトがインダストリオールの女性参画40%の目標を達成した。サハラ以南アフリカの組合構築プロジェクトは49.3%、東南アジアのプロジェクト作業は44%近い女性参画率を達成している。青年活動では、全世界の女性参画は40~50%である。

 

ラテンアメリカ地域が女性委員会に報告し、今年8月の会合でアルゼンチン、ブラジル、チリ、コロンビア、エルサルバドル、メキシコ、ペルー、ドミニカ共和国、トリニダード・トバゴおよびウルグアイから25人の代議員が集まり、女性労働組合指導者のネットワークを構築したと伝えた。

 

MENA地域の組合は、現在の組織機構に十分な余地がないため、女性参画の拡大にあたって課題に直面している。引き続き組織化を推進し、団結権を求めて闘う必要があると報告された。

 

インダストリオール・フィリピン女性委員会は、出産休暇延長キャンペーンの先頭に立ち、105日の女性有給休暇を勝ち取ることに成功した。

 

職場における女性に対する暴力の根絶を誓約するよう加盟組合に呼びかけるインダストリオールのキャンペーンが1年前に始まり、現在までに約100組合がこの誓約を採択している。組合向け訓練モジュール開発計画に基づき、誓約を推進し続けている。

 

女性委員会は以下のとおり決定した。

 

  • 大会作業部会(アクション・プランおよび規約)への女性参画のために割り当てを要求する。
  • 執行委員会が、ケープタウン会合の勧告を支持し、実施のために各部門に付託するよう勧告する。
  • 執行委員会が、会合や活動での暴力とセクシャル・ハラスメントに対するインダストリオール方針を支持するよう勧告する。
  • 女性大会開催の重要性を繰り返し強調し、執行委員会に対し、予算の制約に照らして最適な形式と日程を決定するよう求める。

 

「インダストリオールと加盟組織における女性の参加・参画拡大に関する作業を続ける」とジェニー・ホルドクロフト書記次長は述べた。「しかし私たち全員が、これが女性だけの問題ではなく、中核的な労働組合問題であることを認識しなければならない」