UAWがVWチャタヌーガの選挙に29票差で敗北

2014年と同様に、右派政治家や圧力団体、企業、組合つぶし法律事務所は、米テネシー州チャタヌーガのフォルクスワーゲン工場の組合選挙でインダストリオール加盟組織UAWの勝利を阻止しようと全力を尽くした。

結局、労働組合がある職場と真の労働者代表のない職場の差は小さく、労働者代表に反対が833票、賛成が776票で、その差わずか57票で29名が賛成すれば結果は異なった。

UAWとグローバルな組合運動は今回、2014年より楽観的な見方をしていたが、米国南部の大規模な反組合運動のいじめ戦術は勢いを増していることが判明した。

VW従業員は9週間にわたって、賛成票を投じれば重大な雇用喪失の脅威が発生するだけでなく、テネシー州と米国南部全体の景気も後退することになると言われた。

組合つぶしのプロパガンダはもちろん容認できないが、フォルクスワーゲンではめったにない。同社では全世界122カ所の製造現場のうち121カ所に労働組合があり、団体交渉と社会的対話が日常的な手続きの自然な一部となっている。だが長年にわたって、アメリカのフォルクスワーゲンは攻撃的に組合に対抗しており、従業員や製品に投資するのではなく組合つぶし法律事務所に大金を払っている。そして、これらの選挙の準備段階でVWは決して中立ではなかった。

ヴァルター・サンチェス・インダストリオール書記長は言う。

「勝利まであと少しだった。今後もVWチャタヌーガの同僚を支援していく。これらの組織的な反組合的方針を勝たせるわけにはいかない」

インダストリオール・グローバルユニオンは、この行動を強く非難し、強い抗議のしるしとして今年1月に下されたフォルクスワーゲンとのグローバル枠組み協定停止の決定を支持している。

ゲオルク・ロイテルト・インダストリオール自動車担当部長は言う。

「米国南部はおそらく世界で最も反組合的な地域の1つだろう。ここの労働者たちは世界の他の地域の労働者と同じ権利と適正な労働条件を与えられてしかるべきなので、私たちにとって、これはアメリカの加盟組織とともに努力を倍加するよう促す結果だ」

インダストリオールと加盟組織は、チャタヌーガのフォルクスワーゲン労働者と連帯している。チャタヌーガのUAW第42支部には20カ国以上から50を超える連帯メッセージが寄せられ、同社の本国であるドイツの全VW工場から支援の書簡やビデオ、写真が届いた。