インダストリオールがウクライナを連帯訪問

2022年5月26日

インダストリオール・グローバルユニオンはウクライナの加盟組合と会談し、爆撃で破壊された地域社会を訪問、ウクライナの労働者・組合にとって今回の侵攻が意味することについて、じかに話を聞いた。

ウクライナのインダストリオール加盟組織は、国際労働組合運動による最初の連帯訪問を歓迎した。これらの加盟組織には、鉱業、エネルギー産業および製造業で、国際連帯とインダストリオール活動に参加してきた強力な歴史がある。

組合代表団はブチャの地方当局と会談し、同市再建の計画と努力について議論した。イルピンでは地方当局代表が、ロシア軍に攻撃されたとき、どのように市を守ったかを説明した。一定の戦争被害を記念碑として修復しないまま残しておくことが決定された。

続いてキーウを連帯訪問し、インダストリオール加盟組織や、ウクライナ労働組合連盟(FPU)と独立労働組合連盟(KVPU)の指導部と会談した。戦時下で労働組合活動を維持するために組合員が極めて複雑な難題に直面している現状について、すべての指導者が詳細に説明した。

「ロシアによる侵攻の初期から、FPU加盟組合はウクライナ国民を支援してきた。国際労働組合運動による支援・連帯に感謝する」とGrigori Osovyi FPU会長は言う。

一連の会合で、この戦争によって金融機関と欧州連合からの財政援助が緊急に必要とされていることが明らかになった。

「ウクライナの組合は、人々を助けて国を守るために結集している。だが、戦争犠牲者を助けて雇用を守るための活動や、インフラ再建、経済、公正な労働・社会法への支援が必要だ。インダストリオールと加盟組織は、皆さんが連帯を示してくれたことに感謝する」と国会議員のミハイロ・ボリネッツKVPU会長は述べた。

インダストリオールは、ウクライナで活動している多国籍企業が社会的責任を取り、ウクライナの従業員を見捨てないよう要求している。見捨てる代わりに、多国籍企業は支援を行い、給料を払い続け、その他の物資援助を提供すべきである。インダストリオールは、ウクライナへの連帯資金の支払いを確保するために加盟組織と協力している。

ケマル・ウズカンがこう述べた。

「世界中の人々が、自分たちの価値観と主権を勇敢に守っているウクライナ人を称賛している。ウクライナは立ち直って回復できるし、そうしなければならない。インダストリオールは常に加盟組織とともにいる」

「団結が必要とされている今、ウクライナ議会が労働法の規制撤廃と弾力化を再び議題に載せている中で、私たちは労働者の権利の弱体化に反対して加盟組織を支援し続けている」

インダストリオール執行委員のバレリー・マトフAtomprofspilka会長が述べた。

「インダストリオールは戦時下に初めてウクライナを訪問した国際労働組合だ。ここの加盟組織は財政援助だけでなく、何よりも精神的な支援・連帯に心から感謝している」