ベラルーシで独立組合幹部が長期刑の可能性
http://www.industriall-union.org/belarus-independent-union-leaders-face-long-prison-sentences
ベラルーシで独立組合幹部が長期刑の可能性
2018年5月16日
5月8日、ベラルーシの労働組合員、ゲナディ・フェディニッチとイハル・コムリクに対する犯罪捜査が終了した。両組合幹部は大規模な脱税で起訴されている。
ゲナディ・フェディニッチはインダストリオール・グローバルユニオン加盟組織のベラルーシ通信電子産業労組(REP)会長、イハル・コムリクは同労組の財政部長である。両名は裁判が始まる前に1カ月の準備期間を与えられた。2人とも最大7年の実刑判決を受け、私有財産を没収される可能性がある。
捜査は10カ月に及び、少なくとも550人のREP組合員がベラルーシ調査委員会の尋問を受けた。報告によると、組合員たちは組合の財政問題ではなく、主に労働組合活動について聞かれたという。
ゲナディ・フェディニッチは言う。
「私は無罪を主張している。自分が有罪だとは決して考えない。この事件は政略的なものであり、その主な狙いは組合指導者としての私とREP、独立労働組合運動全般に圧力をかけることだ」
この組合幹部に対する訴訟は、労働者に影響を与えている問題(失業者への課税など)への組合の積極的関与に対する明白な報復である。ベラルーシ大統領は抗議を受けて命令の撤回を余儀なくされた。
その一方で、新たな命令が実施され、依然として失業者を不当に扱っている。この命令は当局に、国内の労働者全員に関する個人情報へのアクセスなど、大きな権限を与えている。REPはこの命令を公然と批判し、「この命令には強制労働の要素も盛り込まれており、有期契約と併せて完全に実施されれば、労働者は低賃金と劣悪な労働条件を受け入れざるを得なくなってしまう」と述べている。
インダストリオール・グローバルユニオンと国際労働組合総連合(ITUC)は、4月17~19日にベラルーシへの合同ミッションを組織した。このミッションは、打ち続く独立労働組合の迫害と労働者の権利の侵害に関してベラルーシ政府に懸念を表明した。
ゲナディ・フェディニッチは、5月28日から6月8日にジュネーブで開催される国際労働総会(ILO総会)へのインダストリオール代表にすでに指名されている。しかし捜査実施中は出国できないため、まだ参加できるかどうか分からない。
ケマル・ウズカン・インダストリオール書記次長は言う。
「私たちはベラルーシ当局に対し、独立労働組合の迫害をやめて、ゲナディ・フェディニッチとイハル・コムリクに対する告発をすべて取り下げるよう求める。ベラルーシ政府がベラルーシの民主化への政治的意思を示し、組合との有意義な対話に向けた対策を講じ、この国で社会の平和を構築すべきときが来ている」