労働者が先頭に立って公正な移行を推進

2025年11月13日

第4回インダストリオール大会の公正な移行サイドイベントで、産業が大きな転換に見舞われている中、組合はどうすれば労働者のために公正で持続可能な未来を形成できるかをめぐる議論が始まった。

ロクサーヌ・ブラウン・インダストリオール副会長/全米鉄鋼労組(USW)国際副会長がセッションの口火を切り、移行の形成において積極的な役割を担うよう労働者に呼びかけた。

彼女は代議員に、公正な移行は失業にではなく、仕事の未来の確保に関係があることを再認識させた。

「公正な移行は、雇用の『派手な葬儀』ではない――すべての労働者のために確実で持続可能な未来を構築することだ」

ダイアナ・ジュンケラ・キュリエル・エネルギー/公正な移行担当部長が、「公正な移行構築の4年間」というテーマで前回の大会以降のインダストリオールの業績を見直した。

彼女はグローバル枠組み協定とジェンダーに対応した移行戦略に関する進展を強調し、次の段階のために結束・団結を保つよう組合に促した。

松﨑寛インダストリオール書記次長が、新技術、気候変動、産業の境界の変化を受けて連帯と対話の強化が必要だと述べた。

「よく組織された断固たる大規模な労働組合運動だけが、誰も置き去りにしない公正な移行を確保することができる」と書記次長は述べた。

地域の視点

各地域事務所の所長が世界中から最新情報を発表し、地域で組合が移行の課題と機会にどのように取り組んでいるか紹介した。

ラテンアメリカ地域事務所のマリノ・バニ所長は、ディーセント・ワークと持続可能な産業に関する提案を策定するために、鉱業、エネルギー、モビリティー、繊維および食品部門の組合を団結させようと努力していることを説明した。

サハラ以南アフリカのポール・ヌデソミンは、労働者はすでに深刻な影響に直面していると警告し、雇用を創出して社会的対話を支援する産業転換の必要性を強調した。

世界中から集まった代議員たちが次のような見識や要求を示した。

  • フィリピンの代表は、労働省とエネルギー省、環境省の協力強化を要求した。
  • ブラジルとメキシコからの参加者は、技能開発と研究、産業政策の重要性を強調した。
  • 南アフリカの発言者は、発展途上国の公正な移行プロジェクトの資金供給について懸念を提起した。
  • コロンビアSINTRAELECOLのウィルソン・ロペスは、労働者の訓練への大規模な投資とエネルギーシステムの公的支配への復帰を求めた。

「エネルギーは再び人の役に立たなければならない。公正な移行はクリーンエネルギーを意味するが、公的・民主的管理をも意味しなければならない」と彼は述べた。

上記の介入に加えて、多くの組合員――特にエネルギー・鉱業部門――が、失業と不平等拡大についての懸念を深めていることは明白だった。公正な移行を有意義なものとするには、青年機構の設置、平等な教育の機会、包括的な再訓練機会など、具体的な措置によって対応しなければならない、と彼らは力説した。代議員たちは、STEMに重点を置いた女性のアップスキリング、グローバルサウスにおける訓練・教育支援の拡大、労働者の意見が移行を方向付けるようにする政府・多国籍企業の関与も要求した。

将来を見据える

ロクサーヌ・ブラウンが締めくくりの言葉で、移行が労働者に利益をもたらすようにするために、政労使間の戦略および協力が必要だと強調した。

「私たちは派手な葬儀の準備をしているのではなく、未来を巧妙に作り上げているところだ」と彼女は述べた。

「目的は、私たちが求める未来を形作り、誰も置き去りにされないようにすることだ」

セッションの最後に、すべての部門の公正かつ包括的な移行に向けて、引き続き組合主導の戦略を構築していくという共通のコミットメントを確