団結しよう――インダストリオール、16日運動にあたり加盟組織に行動を呼びかけ

2025年11月25日
インダストリオールは11月25日から12月10日まで、16日運動を呼びかける国際連合のUNiTEキャンペーンに加わる。今年のテーマは「団結しよう! 女性と少女に対するデジタル暴力撤廃のために」である。関連産業、傘下組合およびすべての社会のあらゆる女性と少女には、オフラインまたはオンラインで暴力を受けることなく生活し、団結し、働く権利がある。これについて交渉の余地はない。デジタル空間は工場の現場と同じくらい仕事の中心となっているが、女性の労働組合員や活動家、指導者に対する女性蔑視やハラスメント、攻撃の最前線にもなっている。
脅威の高まり――オンラインの女性蔑視は現実の世界で暴力を形成
デジタル暴力、個人情報の共有、サイバーストーキング、ヘイトスピーチ、画像ベースの虐待、ジェンダー化された偽情報の爆発的増加は、二次的な問題ではない。これは構造的な問題であり、職場や社会で暴力を駆り立てているものと同じ不平等な力関係や家父長制的な規範、女性蔑視に根差している。
ある世界的な研究によると、少女と若い女性の58%がオンラインハラスメントを経験しており、世界の女性と少女の44%が法的保護のない、不処罰の文化を強化している国で暮らしている。
大会のほんの数日前にシドニーで開催されたインダストリオール女性大会で、女性代議員たちは警報を発した――オンラインヘイトの急速な常態化は、女性労働者の安全に直接害を及ぼし、女性労働者の声を封じ、組合や公的生活に完全に参加する能力を弱めている。証言は、オンライン暴力は職場での暴力であるという1つの事実を強調していた。
インダストリオール大会で歴史的な約束
シドニーの第4回大会で加盟組織は、新しいアクション・プランを通して、あらゆる形態の差別や暴力、ハラスメント(GBVH、女性蔑視および性差別を含む)との闘いは、グローバル・ユニオンとしての私たちの使命の中核を成すということを明確にした。
大会は、以下を要求する力強いフェミニスト決議を採択した。
- 労働協約、職場方針および全国労働枠組みにおけるGBVH防止・対応制度
- 組合や産業の枠を超えた意思決定への女性参画拡大
- 安全と尊厳、説明責任に基づく生存者中心のジェンダーに配慮した報告制度
- 世界的なアンチフェミニストの反発(ジェンダー平等と苦労して得た権利を脅かす独裁主義的な弾圧や右派による攻撃の高まりなど)への強い抵抗
- 女性労働者の実生活に根差した交差的なジェンダー・トランスフォーマティブ・アプローチ
この政治的コミットメントは、インダストリオールと加盟組織の女性による長年の活動と、「デジタル形式も含めたジェンダーに基づく暴力とハラスメントは、組合の闘いの目的すべて、すなわち自由、平等、民主主義および公正を損なう」という認識の高まりを反映している。
加盟組織はすでに先導――世界中から寄せられた優良事例
インダストリオール加盟組織は地域の垣根を越えて、団体交渉や教育、組織化、権利擁護を通してGBVHに取り組むことにより、職場を変革し続けている。
インダストリオール女性報告
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2019〜2025年女性報告からの抜粋:
インドネシア:シェルターとゼロ・トレランス方針
インダストリオールのインドネシア女性委員会による長年の連携やロビー活動の結果、管轄省は工業地帯にシェルター政策を導入し、女性が安全に事例を報告したり訓練を受けたりする場を提供した。組合はゼロ容認GBVH条項を取り決め、この条項は90カ所を超える工場で実施されている。
チュニジア:女性の安全と権利拡大のための新しいセンター
現在、インダストリオールとFGTHCC-UGTTが共同で運営するセンターが、女性労働者に訓練と支援、それに暴力やハラスメントを報告するための安全な環境を提供している。
全世界でILO第190号条約を批准
50カ国以上がILO第190号条約を批准している。インダストリオールと加盟組織は、ウルグアイ、ナイジェリア、ペルー、アルゼンチンをはじめとする国々でILO第190号条約批准に至ったキャンペーンにおいて、大きな役割を果たした。これはあらゆる形態の仕事の世界における暴力とハラスメント(デジタル虐待を含む)に取り組む基礎となる。
これらの実績は、組合が結集すれば何を達成できるか、この16日間はなぜこの活動を促進する正念場なのかを示している。
デジタル暴力は組合問題であり、組合にはそれと闘う手段がある
2023年に採択されたGBVH、女性蔑視および性差別に関するインダストリオールの方針は加盟組織に、暴力の防止と根強い規範の転換についての明確な指針を与えている。デジタル虐待は、交渉勧告やリーダーシップ説明責任メカニズムなど、この方針全体に埋め込まれている。
組合は以下によって行動することができる。
- オンラインハラスメントやデジタル虐待を禁止する職場方針を取り決める。
- ILO第190号条約に沿って、OSHシステムやリスク評価にデジタルGBVHを統合する。
- デジタル暴力の認識、報告および防止に関して、労働者、特に若手組合員の訓練を実施する。
- 安全な内密の報告メカニズムと生存者中心のサポートを確保する。
- 強力な国内法と実施を支持する。
- 市民社会キャンペーンや技術説明責任キャンペーンと協力して、プラットフォームと企業に責任を負わせる。
デジタルツールは危険をもたらすのではなく、権利を与えるものでなければならない。そして組合は、その転換の中心にならなければならない。
シドニーから広がる小さな反響――力、連帯、勢い
女性大会では、すべての地域から集まった女性、若年労働者、指導者、オルグ、初参加の代議員が、オンラインとオフラインでの暴力の経験を共有した。参加者の感情は明白だったが、集団の力も明白だった。
彼女らが大会に届けたメッセージは明確である。
組合は生産現場と同じ決意でデジタル空間のGBVHに適応し、より断固たる態度を取り、より賢明に交渉し、立ち向かわなければならない。
16日運動は、その勢いに乗る機会を加盟組織に提供
「デジタル暴力は現実の暴力だ。家まで女性について行き、職場や電話、あらゆる場所にずうずうしくも入り込んでくる。私たちの運動全体で、沈黙させられることを拒否しなければならない。シドニーでの約束は力強いものだが、組合が行動を起こして初めて生きてくる。すべての加盟組織に対し、この16日間に明確な立場を取るよう呼びかける――保護を取り決め、報告制度を強化し、組合員を教育し、デジタル空間を安全にしなければならない。暴力の根絶は選択ではない。それは公正と平等、民主主義に至る道であり、傘下組合は案内役を務めなければならない」とクリスティン・オリビエ・インダストリオール書記次長は言う。
16日運動に参加――行動を起こし、声を1つにして結集しよう
インダストリオールは全加盟組織に対し、11月25日に始まる16日運動に積極的に参加するよう呼びかけている。
加盟組織にできること:
- 訓練やワークショップ、コミュニケーション、職場行動を企画する。
- 優良事例や証言を共有する。
- ILO第190号条約と各組合の交渉の成果を広める。
- デジタル暴力を職場・組合問題として強調する。
- ハッシュタグ#NoExcuseおよび#ALLwomenを使って写真や行動を共有する。
キャンペーン資料・資源:
国連ウィメンUNiTEキャンペーン・テーマページ
インダストリオール女性大会概要
GBVHに関するインダストリオールの訓練および資源(ILO第190号条約ツールキット、ブリーフィング、モジュール)

