#NoExcuse(弁解の余地なし)

2024年3月7日

2023年11月、インダストリオール・グローバル・ユニオンの執行委員会は、ジェンダーに基づく暴力とハラスメント(GBVH)、女性差別、性差別に関する新たな方針を承認した。このイニシアティブは、2021年のインダストリオール大会で表明された、GBVHや、組織運営および関連活動内での人権・女性の権利侵害に対するゼロ・トレランスの姿勢を堅持するというコミットメントを反映したものである。             

この方針は、GBVH、女性蔑視、性差別を根絶することの重要性を強調し、インダストリオールとその加盟組合内で尊厳と尊重の文化を培うことを目的としている。この方針は、国際労働機関(ILO)条約第 190 号の規定に沿って、これらの問題についての教育・啓発に重点を置いている。また、インダストリオールの活動に関連して発生したセクシュアル・ハラスメント、女性差別、性差別に関する苦情に対処するための明確な手続きも定めている。

「3月8日の国際女性デー(IWD)に、インダストリオールはGBVH、女性蔑視、性差別は容認できないという姿勢を強化する。私たちの “NO EXCUSE (弁解の余地なし)”と題するキャンペーンは、加盟組合の間でこの方針を促進し、意識向上と予防への私たちの取り組みを強調することを目的としている。

とアトレ・ホイエ・インダストリ・オール書記長は述べた。

インダストリオールは、啓発を優先し、GBVH方針・手続きを採択する必要のある加盟組合を支援するため、ガイドラインとテンプレートを策定している。この方針に基づき、加盟組合がGBVH、女性差別、性差別を防止できるようにするための一連の勧告を作成した。

ILO C190 で述べられているように、包摂的、統合的、ジェンダー対応的なアプローチによってのみ、 ジェンダーの固定観念、多様で交錯する形態の差別、ジェンダーに基づく不平等な力関係など、根本的な 原因とリスク要因に取り組むことができ、仕事の世界における GBVH を終わらせることができる。

ILOによると、男女間の賃金格差は依然として存在し、職種によってはさらに拡大している。進展があるとはいえ、さまざまな部門、特に高い技能レベルを必要とする職業やSTEM 分野における根強い差別や男女間賃金格差などの課題が残っている。インダストリオールでは、賃金平等に関する資料「賃金平等ツールキット」を英語、フランス語、スペイン語、トルコ語で発行し、これらの問題に取り組んでおり、サプライチェーンにおけるGBVHを防止するために人権デュー・ディリジェンス(HRDD)を活用するためのツールキットを発表する予定である。

インダストリオールはまた、男女平等に対する人工知能(AI)の潜在的な影響や、女性がデジタルやAIのスキルを習得する必要性など、女性にとっての将来の仕事の状況にも焦点を当てている。

OECDによると、デジタル・AIスキルの開発において、女性は依然として男性に遅れをとっている。OECD加盟国では、AI開発に不可欠なスキルであるプログラミングができる16~24歳の若い男性は女性の2倍以上である。

武力紛争や過激派の台頭によって女性が不当に影響を受けている現在の地政学的情勢を踏まえ、インダストリオールは、特に3月8日にジェンダー平等のために動員することの重要性を強調する。インダストリオールは加盟組合に対し、平等、多様性、包摂を積極的に推進し、これらの価値が将来にとって極めて重要であることを認識するよう求める。

この平等のための闘いは、私たちの組織にとって日々の闘いであり続けなければならない。私たちは平等、多様性、包摂に向けた変革の主体でなければならない。私たちの組織の将来はそれにかかっている。

3月8日にあなたの組合がどういった活動をしているか知らせてほしい。インダストリオール・ウーマンのフェイスブック・グループに参加し、行動を報告したり、写真を press@industriall-union.org に送ることもできる。ハッシュタグ「#NoExcuse」と「#ALLWomen」を使用していただきたい。