組織化は力の均衡を変える鍵

2023年1月20日

COVIDが原因で2〜3年ぶりとなったが、世界のエリートが今週、スイス・ダボスで再び一堂に会した――彼らはさらに裕福になっている。

「強力な組合の構築は力の均衡を変える鍵だ。そして、力の均衡を変化させることは公正な社会への唯一の道だ」とアトレ・ホイエ・インダストリオール書記長は言う。

慈善団体のオックスファムは過去10年間にわたって毎年、ダボス会議の時期に合わせて所得不平等の拡大に関する報告を発表してきた。この報告は毎回、富裕層がより豊かになって富の集中が進んでいる一方で、その他すべての人々の賃金と公共サービスが削減されていることを示している。

今年の報告によると、パンデミック開始以来、上位1%の最富裕層が26兆ドルの富を新たに懐に入れた。新しい富の63%がこの1%の人々の手に渡り、その他全員が残りを不平等に分け合っている。

これは最も良い時期であっても不条理なことだろう――だが、気候危機、戦争、制御不能なインフレに起因する生活費危機、年金支給年齢の引き上げ、公共サービスの崩壊、世界同時不況という背景を考えれば、この状況は節度を欠いている。

毎年、不平等の拡大をめぐって苦悩に満ちた発言があり、右派・左派両方の政治家が変化を約束している。それにもかかわらず年々、不平等が悪化している。

私たちは誰も助けに来てくれないことを理解する必要がある。そして結局、すべての富は労働者が生み出していることを思い出す必要がある。力の均衡と富の分配を変えるために組織化する必要がある。

数々の暗いニュースにもかかわらず、イギリスからトルコ、インドに至るあらゆる場所で、インダストリオール加盟組織が労働者のために勝利を収めた例が数多くある。このような勝利がもっとたくさん必要だ。

組織化は私たち全員の優先課題でなければならず、組合組織率の向上は公正な未来のためのインダストリオールの基礎的要素の1つである。これはさらに多くの新規組合員の勧誘を意味するが、どこに資源を投入し、どこで組織機構を強化するかについて戦略的に考えるということでもある。

主要な使用者や部門で組織率を高める必要がある。職場で組合員が増えるほど交渉力が強くなり、より有利な妥結を勝ち取ることができる。そして、有利な労働協約を勝ち取れば、経済全体で条件を引き上げる先例となる。最終的に、労働協約の対象になる労働者が多いほど、すべての人の条件が改善する。

職場レベルで強力かつ敏感な組合委員会を構築し、代表が組合員の日常的なニーズに効果的に対応できるようにする必要がある。そして、経済が絶えず変化していることを理解し、私たちが伝統的に力を持っている部門に頼るだけではなく、新しい部門に進出し、これまで軽視していたかもしれない労働者を勧誘する必要がある。

勝利を収める組織化キャンペーンに関する原則については、『インダストリオールとともに組織化』を参照。

強力な組合を構築しよう。全世界で組織化しよう。グローバル資本に立ち向かい、労働者に有利なように勢力均衡を変化させよう。