インドのカルナタカ州、反労働者的な法律を実施

2023年3月7日

カルナタカ州政府は2月23日、1日の労働時間を9時間から12時間に延長する反労働者的な法律を可決した。

インドの現行法である1948年工場法では、1日の労働時間は9時間を超えてはならず、労働者に30分の間隔をあけずに5時間を超えて働くよう求めることはできない。

工場法は、工場の作業が例外的に切迫している状況においてのみ、それらの条項の適用免除を認めている。この免除によって、州政府は労働時間を1日12時間まで延長することを認められ、労働者に休憩なしで6時間の連続勤務を求めることができる。ただし、3カ月間の合計超過労働が75時間を超えてはならない。

修正後の2023年工場(カルナタカ修正)法案は討議抜きで可決され、1日の労働時間を12時間に延長するだけでなく、超過労働時間も75時間15分から145時間に延長した。

カルナタカ州政府の主張によると、この変更の狙いは、経済活動と雇用機会を広げるとともに、1日の最大労働時間の増加を促進することによって、生産性を高めてインドの製造業部門を振興することだという。

アプールヴァ・カイワール・インダストリオール南アジア地域事務所所長は言う。

「周知のとおり、インドでは実際のところは多くの労働者の労働時間が1日12時間に増えているが、新しい法律はこの違法な慣行を追認した。修正法は、インドが批准済みのILO第1号条約に違反している。同条約は、1日の労働時間は8時間を超えることができないと定めている。インダストリオールは、この反労働者的な法律の即時廃止を要求している」

新しい法律は女性の夜勤を認めており、女性労働者に平等な勤労・稼得機会を提供している。ジェンダー賃金格差のおかげで、企業は同じ量の仕事に対してより少ない賃金を払えば済むようになる。

カルナタカ州政府の工場法修正に先立って、インド政府は新しい労働法を可決し、現行の労働法を統合して労働時間を12時間に延長した。新しい労働法はまだ実施されていない。