世界的な行動で衣料産業を支援

2020年4月22日

ブランドと小売業者は、衣料産業を支援して労働者を世界的な危機の影響から保護するために、優先的行動を支持するよう求められている。

世界中の小売業者が店を閉めているため、被服縫製工場が驚くべき勢いで操業を停止し、何百万人もの衣料労働者に壊滅的な影響を与えている。閉鎖中および操業再開後に労働者の生活を守るために緊急行動が必要である。

優先課題とコミットメントに関する声明「COVID-19:世界の衣料産業における行動」は、衣料労働者の所得、健康および雇用を守り、メーカーがCOVID-19パンデミックに起因する経済の混乱を切り抜けられるよう支援するとともに、長期的に衣料労働者の社会的保護を改善するための共同行動に関する幅広い合意を反映している。

この声明は今までのところ、インダストリオールとITUCだけでなく、アディダス、C&A、H&M、インディテックス、プリマーク、ベストセラー、PVH、チボー、VFコーポレーション、ザランドなど、多くの主要ブランドにも支持されている。この文書によってILOは、資金の確保や社会的保護の開発をめぐって業界と協力することができる。

声明を支持する組織は、各国政府や金融機関と協力して十分な資金を動員し、メーカーが賃金支給を含むビジネス継続性や所得援助・雇用維持計画の確保によって危機の影響に取り組めるようにすることを約束している。

ヴァルター・サンチェス・インダストリオール書記長は言う。

「これらの原則は、今回の危機の最中および終息後に衣料労働者の生計を維持するために必要な資金の動員に不可欠な第一歩だ。衣料産業は今、サプライチェーンとそれに依存している労働者を保護するために具体的な行動を起こす必要がある」

「ブランドと小売業者が自社のサプライチェーンと衣料労働者の社会的保護改善の確保に貢献することを引き続き要求していく」

これから2週間以内にブランドとメーカーも参加するILO主催の国際作業部会を設置し、これらのコミットメントを果たすために必要な実施措置をさらに練り上げる予定である。