ノバルティス、2550人の雇用を削減

2018年12月3日

スイスを本拠地とする多国籍企業の医薬品メーカー、ノバルティスは、スイスと英国で2,550人の人員を削減する計画

ノバルティスは、スイスの生産拠点の従業員13,000人のうちバーゼル、スタイン、ロカルノ、シュバイツァーハールで2150人、英国のグリムスビーで400人を削減することを計画している。スイスで約1,500人の雇用が削減され、さらに700人分の雇用がアイルランド、インド、マレーシア、メキシコ、そしてチェコに移動する。

インダストリオール加盟組織のUNIAとSYNAは、11月24日に“Mensch vor Marge(利益より人間)”のスローガンを掲げ、バーゼルでデモ行進を行った。収益性の高い企業が忠誠心のある労働力をこのように尊厳なく扱うことに憤慨した。

UNIAは声明の中で、「このような財政状況の下で2,000人を超える従業員が投げ出されるのは不条理であり話にならない」と述べた。

UNIAは人員削減について事前に通知されなかった。これは団体交渉協約違反である。

昨年の同社の収益は15%増の77億ドルだった。収益性の高いこの会社は、利益率を35%に引き上げることを目指している。 ノバルティスは大量生産からより専門化された製品へと移行しており、工場の生産能力をフル稼働していないと主張した。報道発表後、株価が上昇した。

集会には約800人が参加し、インダストリオールは連帯メッセージを送った。

インダストリオールのトム・グリンター製薬部門局長は次のように述べた。

「ノバルティスは、今日まで労働者の勤勉な努力とコミットメントによって収益性が高い成功企業として成長してきた。単に利益率を改善するために従業員を解雇することは間違っている。私たちは、ノバルティスの労働者の支援のために断固として立ち向かう。

ノバルティスは全世界で124,000人の従業員を雇用しているが、この数は最新の人員削減と同社のアイケア部門であるアルコンの分社化により大幅に減少すると予想されている。

UNIAは、ノバルティスによる贈収賄および汚職を調査するギリシャの国会議員代表団と会談した。ノバルティスの過剰請求によって、ギリシャの医療サービスに約30億ユーロの費用負担がかかり、この時に国が深刻な財政と医療制度の危機に直面していたため、多くの人が手頃な価格の薬にアクセスできずに取り残された。 昨年の国会での調査で、ギリシャのスタブロス・コントニス司法大臣は、ノバルティスが何千人もの医師を買収した可能性があると述べた。

2000年以来、ノバルティスは、汚職事件の和解のために、米国、中国、韓国で10億ドル以上の罰金を支払ってきた。